よかった、ただひたすら、よかった。

緊張感に満ちあふれ、ぐいぐいと引き込まれるようなライブでした。
たしかにメンバーがいわゆる全盛期のメンバーでない、ということはあります。
ヴォーカルに至っては、ただでさえジョン・アンダーソンじゃないのに、来日直前に今のヴォーカリストが病気ということで、急きょ変更。
なんか、あらら、な展開で、大丈夫なのかなー、なんて内心思っていました。
そして、キーボードもやっぱりリック・ウェイクマンが。。。という声があちこちであったのも事実でしょう。
(僕はジェフ・ダウンズも好きなんですけどね。)
しかし、そんなことは吹き飛ばしてしまうような素晴らしいパフォーマンスでした。
スティーブ・ハウがいる!
そして、やっぱりバンドで一番エロいのはベースだ、としみじみ思わせてくれるクリス・スクワイアがいる!
さりげなく屋台骨を支えてきたアラン・ホワイトがいる!
ジェフだって芸達者!
ヴォーカルの人は全然知らない!
とやっぱり多士済々なのですよ、やっぱり。
ジェフ・ダウンズが一歩引いた形になって、ギターとキーボードのバトル!というシーンがなかったのは少し残念でしたが、逆に言うとハウのギターは思う存分堪能することができました。
ハウは、遠目にも少し神経質そうに、しかし、実に正確に抒情的なメロディラインを弾いてくれました。
という感じで、ハウが前面に出ていたのはやはり事実ですが、しかしやっぱり凄いのはその一糸乱れぬ、コントロールされた演奏とその緊張感、その中にあるふわーっと曲にのせられていくような浮遊感と言えばいいのでしょうか、そんな感じです。
(まあ、複雑な曲が多いので多少危ういところもありましたが)
変調子が多く、変則リズム、その上にきれいなハーモニーがのり、複雑に展開していく曲。聴き手にも一定の緊張感を求めつつ、でも文句なく引き込んでいきます。
yesってライブバンドなんだな、としみじみ思いました。
セットリストは新譜(といってももうそろそろ一年前)からの曲がやはり多かったですが、'71年から'72年の『イエス・サード・アルバム』『こわれもの』『危機』からの曲も選ばれていました。
新譜も嫌いではないですが、やっぱりこのころの曲により強い興味を持ってしまうのはやはり世代でしょうか。
僕にとって圧巻だったのは、Heart Of The Sunriseでした。
一曲の中で複雑に変化する曲調とスピード。
緊張感があって一瞬も緩むことのない演奏。
曲が変化の瞬間がぴたピタッときまって、一瞬で別なメロディ、リズムにすっ飛んで行くところは聴いている側も、お!決まった!と気持ち良く感じましたよ、ほんと。
オープニングのあの、スピードとスリルにあふれたメインテーマを基調にしながら、時に素早く、時に柔らかく、時に美しく、聴き手を殴り倒したり、包み込んだり、ふわりと持ち上げたりしてくれます。
のめり込んだ、といっていいほど、耳も、目も何もかもステージに集中しました。
この曲の次にyesでは一番有名な曲であろう、Owner Of A Lonely Heartが来たのですが、ああ、これで、なんかほっと息が抜ける、というような空気が流れたくらい、ライブの大きな山だったと思います。
こんなこと思ってました。
アンコールはRoundaboutでしめ、と、古き良き選曲で、でも今もしっかりとしたライブバンドであり続ける彼らの姿をしっかりと示しながら圧倒的な迫力で終わりました。
終わった直後の自分のツィート。
最高でした。
余談だけど、スティーブ・ハウとジェフ・ダウンズはすぐ帰ってきます。
前の来日はザ・カルトとかぶってカルトを選んだ僕でしたが、エイジアも見たいな。
そしてなによりyesをまたすぐ見たいなー。
すぐ帰ってくる、ってクリスが言ってくれていたし。
って言ってももしかすると年齢からして最後の来日、なんていうことも。。。