こういう論評というのか、そういうの苦手で、うまく表現することができないのですが、単純に言って、とにかく面白かったです。
シネコンで見たのですが、隣の隣くらいがマイケル・ジャクソンのTHIS IS ITでした。
終了時間がかぶり、マイケルのほうからはわーと人が出てきましたが、こっちの入りは席数の半分以下でした。
そんな混む日ではなかったってことですね。
でも、でも、中身は良かったですよ。
僕がへヴィメタファンだからまず目にとまったということはあるものの、見てみると、へヴィメタファンだろうがなんだろうが楽しめるものだ、感じるものがあるはずだ、と思いました。
長髪で上半身裸、フライングVもって暴れまわるのを見るのはもう生理的にダメ、と言うのでなければ、いや、もしそうであったとしても、お勧めします。
ドキュメンタリーですから、そんなドラマチックなエピソードがいくつもいくつも襲いかかってくるわけではないですが、でもやっぱりいろんなことが起きて、せつなくもなり、応援したくもなり、一緒に喜ぶこともできる映画です。
ここからはちょっとネタばれになってしまいますが、公式ページにもあちこちの記事にも書いてあるのでいいでしょう。
日本に始まり、日本に終わる構成も、悪い気はしません。
ラストシーン、ロックフェス(ラウドパーク06ですね)のシーンはジーンときます。
なんかしゃれたことをいうわけではないし、理知的というわけでもないのですが、リップスの、同じことをし続け、夢を見続けた人間の含蓄のある台詞、期待と不安の入り混じった物言いに思わずうなずいてしまったりします。
ところで、冒頭とラスト近くで、スラッシュのインタビュー映像が入ります。
ガンズのライブに行くことになっているので、妙に敏感に反応しちゃうんですが。
この映画の冒頭シーン、Super Rock '84 in Japanということは、アペタイト・フォー・ディストラクションの3年前なんですね。
あとから出てスターダムを駆け上がり、これ以上ないような高みにまで上り詰めたのちにあっけなく空中分解したガンズ・アンド・ローゼズ。
この映画にスラッシュを出すことで、何かを狙ったわけではないのかもしれませんが、結果、アンヴィルとの対比が際立った感じがします。
また見たいです。
DVD、出ないかな?
