幻影城、別冊幻影城、チェック終了!
幻影城、別冊幻影城69冊分、スキャン結果のチェック(といっても落丁やしおり、メモなどの挟み込みがないかどうかのみだけど)が終わった。
ここのところはスキャンとチェックばっかりで本を読んでいる暇がなかった(笑)
これは50号記念特大号。
執筆陣豪華でしょう?
(賞を取ればいいってものではないが。。。)
泡坂妻夫は、幻影城新人賞でデビューし、この時はもう日本推理作家協会賞を取っている。そしてのちに直木賞作家となる。
連城三紀彦も、幻影城新人賞でデビューし、このあとすぐ日本推理作家協会賞を取って、やはり、のちに直木賞作家となる。
栗本薫は、その前も少し書いてはいたが、幻影城新人賞評論部門で世に出た。評論の対象は、都筑道夫だ。
赤川次郎は、「三毛猫ホームズの推理」を出したばかりの新進気鋭のころだ。
李家豊も幻影城新人賞でデビューした。今は人気SF作家の田中芳樹である。
大御所、河野典生も書いている。
しかし、この号の後、幻影城は3カ月休刊し、新雑誌の話もとん挫する。
4ヶ月後に復活した後、なんとかもう3回出版できたものの、そこで倒産してしまう。
新連載と銘打たれた河野典生のこの作品は、けっきょく幻影城という雑誌のなかでは完結しなかった。
発刊が'75年2月。最後の号が'79年7月。四年半で、埋もれた作品を多く掘り出して世に知らしめ、既存のあまり知られていなかった探偵小説作家を再評価し、きらめくような新人を後押しして、そして、あっけなく空中分解してしまった。
僕が今までで、一番愛読した雑誌だ。
雑誌の枠を超えた、一冊一冊がアンソロジーみたいになっている、単行本のようなものといってもいい。
探偵小説好きには是非読んでほしい。
もしそうでなくとも、きっと楽しめる人は多いと思う。
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